コンタクトレンズ 装用時間と寿命・連続装用タイプについて。
コンタクトレンズは角膜に直接接触するという本来的な性格のため、製品特長や装用時間・手入れ方法についても、一定の制約が生じます。
コンタクトレンズにとっては、適切な装用時間が決められていること、永続的な装着ができないこと、材質上の寿命があること、そして定期的な手入れ・眼科医の定期健診が必要とされること、などが制約となります。
装用時間については、個人差はあるものの、長くともハードコンタクトレンズで14時間程度、ソフトコンタクトレンズで17時間程度が上限とされています。
また材質上の寿命の目安としては、ハードコンタクトレンズで約2~3年、ソフトコンタクトレンズでは約1~1年半とされています。
長持ちする分、価格的にも、ハードコンタクトレンズはソフトコンタクトレンズに比べて高めとなっています。
眠るときには必ずコンタクトレンズをはずし、そして消毒し…という手間暇は、毎日のこととなると大変であり(慣れたらOK、という人もたくさんいますが)、それが使い捨てタイプのコンタクトレンズが普及してきた背景でもあります。
コンタクトレンズの汚れとなる、目から分泌されたタンパク質や脂質などは、専用の洗浄剤を使わないととれないことから、その手間をかけず新しいレンズと交換してしまう使い捨てタイプは、安全性の面からも優れているといえます。
ただし、毎日使ったコンタクトレンズを捨ててしまう「ワンデータイプ」ともなると、いかに安くとも、非使い捨てタイプに比べ、どうしてもコスト的に高くついてしまうという欠点はあります。
また、眠るときだけコンタクトレンズをはずす「終日装用タイプ」や、最長一週間くらいはつけたままで眠ることもできるとされる「連続装用タイプ」も、あります。
なぜ連続装用が可能かといいますと、素材開発の工夫により、酸素の供給量を大幅に高めた製品化に成功したためです。
夜間に緊急で睡眠から起こされすぐに仕事に戻らなければならないような職業の方にとっては、「連続装用タイプ」は最適なコンタクトレンズと言えるかもしれません。
しかしながら、いくら連続装用が可能とはいっても、裸眼と100%同量の酸素供給量を保つことまではできません。
そのため、いかに終日装用・連続装用タイプとはいえ、レンズが角膜に直接接触していることにより、角膜の呼吸になんらかの負担をかけていることは事実です。
したがって、できるだけ装用時間を短めにし、眼を休ませるようにすることが、眼の健康のために安全であると言えるでしょう。
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