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コンタクトレンズ装用と、ドライアイ。


ドライアイは、涙の量が減ったり、その成分が変わってしまうことにより目の表面が乾き、ひいては角膜や結膜に、さまざまな障害をもたらすものです。

症状が軽い人から、涙に質的異常が起きている人、「シェーグレン症候群」とよばれる非常に重度の症状の人も含めて、最近はすべて、総称的に「ドライアイ」と呼ばれています。

左右の目で症状差はもちろんあるものの、通常は両眼性の疾患です。

最近の日本で爆発的に患者が増加している疾患であり、潜在患者は800万人はいるといわれています。

また、オフィスワーカーの3割以上が、ドライアイの症状にあるとも言われています。

コンタクトレンズ・エアコン・パソコン作業が、ドライアイを助長する3大要因としてあげられています。


具体的な症状としては、疲れ目・目の充血・目のゴロゴロ感・目の乾きなどがあげられます。

症状が深刻化した場合には、コンタクトレンズの着用ができなくなるのはもとより、角膜や結膜の混濁による著しい視力低下や眼の痛みなどの、眼疾患を引き起こす可能性があります。


コンタクトレンズの着用により、涙がレンズに吸収されたり、涙が蒸発しやすくなるなどして、ドライアイ状態になりやすくなります。

ソフトコンタクトレンズ
の装用者の約8割、ハードコンタクトレンズの装用者の約7割が、目の乾きを訴えていると言われています。

また、涙の分泌量が少なくなるため、眼に傷がついたときの回復力や、細菌等の感染防止力も弱くなります。


治療としては、初期段階では眼に水分を補給したり、炎症を抑えたりするため、専門眼科医による適切な点眼薬の処方を受けることとなります。

当然ながら、ドライアイの症状を強く感じる時には、コンタクトレンズの着用を控えるべきでしょう。


なお、目が乾くからといって市販の点眼薬を使いすぎると、含まれている防腐剤によって角膜の表面がさらに傷んでしまう恐れもあります。

コンタクトレンズの着用により、目の乾きなどドライアイ特有の症状をひんぱんに強く感じるときには、念のため、専門眼科医の診察を一度受けてみるのがよいでしょう。

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